ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

堕落の冬

2023/12/19

本格的に寒くなってきました。私は暖房があまり好きではないので、冬場の部屋は凍てついています。厚着をして、湯水のようにお湯を飲んでいます。私は私の体温で暖を取るのです。

極寒の中で長時間過ごしていると、身体の芯はともかくとして、手足の方が壊死しそうなほど冷えてきます。室内で履く、マリオのブーツみてぇなモコモコの靴は中々の強度でしたが、それにも限界があります。部屋の端で眠るコタツの封印を解き、潜り込んでいました。ほんのりと温まり始め、じわじわと解凍される手足、やはりコタツはよいです。そのまま本など読んでおりました。

そして、気がついたら眠っていました。夢の中でまた東京遠征をしていると思ったら、ふっと喉がカラカラで目が覚めました。時計を見れば夕方です。やってしまいましたが、しかし最高に気持ちが良かったです。コタツうたた寝、これは最高のものです。冬の風物詩と言っても良い。暖かさの中、意識と共にとろけていくような感覚。あれはもう至福です。気持ちが良すぎる。

まぁ健康には良くないです。昼寝をするぞ!というワケでもないうたた寝は、堕落という他ないかもしれません。しかしまぁ、堕落というのは甘美なものです。とても甘い。この甘さには人間はそうそう勝てません。私も今日負けたばかりです。

まぁね、人生ってのは、全勝しなくても良いのですよ。そりゃあもちろん勝った方が良いのですが、日常の勝ち負けはそこまでシビアにならなくても良いと思います。ここぞ、という時に勝てれば良いのです。そういった言い訳をきちんと常備しておけば、堕落もより深く、甘くなるもんです。折角の冬、せいぜい楽しんでいきましょう。