ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

3月7日 まだ夜はつめたい

朝は実家にて、7:30にアラームを鳴らす。

普段より高い天井を見ながら、目覚める。

 


昨夜は、そんなに寝つきは悪くなかったと思ったが、どうにも今、キツイ。

昨夜思い立ってやったスクワットのせいか、ギリギリまで見ていた携帯のせいか、日頃の疲れでも溜まっていたやもしれぬ。

なににせよ、気だるい朝である。

 


はえらい、雨のようだった。

予定がある日の朝は、憂鬱以外の何もない。

 


朝食を頂く。

朝、実家にて米を食うのはどのくらいぶりだろうか、父の弁当の残りと漬物で食事を進め、緑茶を通す。朝、だなぁ。

 


たしか丁度、このくらいの季節。大学受験時代の、自宅勉強の期間を思い出して、懐かしくなる。

センター試験が終わり、二次は小論文。そのために、例題を解きながら、少し英語の勉強と、図書館で本など読んで過ごしていた。春の予感を孕んだ、実に不思議な季節であった。薄い夢のような静かで、実りのある、日々であった。あれは、よかったなぁ。

 

 

 

今日やる事を思い出して、現実に帰る。

またあの、静かな日々を、やってみたいもんだ。

 


さぁ、現実。今日も仕事だ。

雨も丁度止んでいた、いいじゃない。

昼過ぎから、新音源の調整があるので、それまでに、事務所で作業をすすめておこう。

 


そう思っていた。

無理だった。

 


何かは知らんが異様に眠く、鉛のような倦怠感に巻きつかれ、また実家の布団に潜っていた。

起きる予定の時間も大幅に超過し、毛布の繊維と溶け合っていた。

 


何が原因かは、マジでわからん。とにかく、不調なのは間違いない。作業を諦め、一度事務所へ、準備をして少し息をつくと、また外へ出る。

 

 

 

自転車を漕いで、スタジオへと向かう。

作ってもらってるスタジオは、実家から自転車で結構に近い位置にある。実にありがたい。

厚すぎた防寒着に春を感じながら、ペダルを漕ぐ。

 


スタジオへ着く。

エンジニアのヒライさん、助手の田中ちゃんがいた。このお二方とは、それなりの付き合いになるので、リラックスして望める。本当にありがたい。

 


今日の作業は、微調整である。

「ここのギターを少しだけ下げて」とか「この音の位置を左に」とかいう、本当に微量の作業である。

 


微量ではあるが、音源とは、作ってしまえば何年も同じ形で残る事になるので、ここを怠ると、後世の禍根になるのである。「やっぱやっておけば良かった」と、下手したら一生悔やむこともある。

ので、集中。短時間だが、大事な時間である。

 


しかし、空気自体は、リラックスしている。

時折、ネットのニュースを読み上げては、みんなで「マジで?」なんて言い合いながら、作業を進める。

 


雑談含め3時間ほどで作業を終え、礼を告げ、スタジオを後にする。

 


この3時間で、結構な雨がまた降っていたようだが、今は止んでいる。自転車のサドルの水をはらい、帰宅する。

 

 

 

今日は少し冷えるが、三月の雨上がりの街は、とても良い。帰宅は、なんとなく高校時代の通学路をなぞった。

当時の情景と、生え変わった建物、十年以上前の私に想いを馳せる。

 


帰り道、本屋と100円ショップによる。

店には私の知らない可能性が跋扈している。

どちらも、うかうかしていたら、時間が経ち過ぎていかん。早めに切り上げる。

 

 

 

事務所へ戻る。

コートを投げ捨て、お湯を沸かす。一息を入れたら、コーヒーも入れる。


時間はあまりないが、朝できなかった分の業務をやらねばならぬ。動画に、字幕をひたすらつけていく。

 


そういえば最近、ナッツを中規模な袋で買った。おやつと、する。

これで作業が、少しだけはかどる。作業始めから、集中できるまでの時間を、つなぐ。

ナッツは身体にも良いらしいので、罪悪感も薄まる。ストレスも下がる。良いね。

 

 

 

時間がきたら、また荷物を用意して、実家へと向かう。飯を頂く。

適当な時間で実家を後にし、駅へと向かう。

 


駅から高速バス、乗り継いで、小倉へ向かう。

今日は深夜にバンドの練習である。何日か後のライブのセットリストを考えながら、九州自動車道をなぞっていく。

 


バスの中で、少しブログを、書く。

 


到着する。

外は、やはり寒い。

 


まずはソウイチロウ宅へ、車を取りに行かねばならぬ。しばらく、歩く。

 


車に着、時間はあるので、とりあえず中で一息、携帯をいじり、諸連絡を入れそうで、入れなかったりする。

 


時間である。待っていろみんな、イイジが迎えに行くぞと景気良くイグニッション。さぁまずはガソリンを入れに行かねば。車を走らせる。

給油をしているとメンバーからから「ごめん練習1時間後にして」との連絡。

 


ガソリンスタンドに、無人給油機の優しい声が、響く。

 

 

 

とりあえず近場のコンビニへ。

駐車場を借り、冷たい車内でブログを書く。

そしてもういいや、ここでブログを投稿しよう。

多分ぼちぼち、車をイグニッションするだろう。1時間前の景気を、取り戻せればいいが。

 

ああくそ、ねむい。