ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

5月18日 地獄を見てきた

朝は10時に、友人宅で起床。そうだった、ここは友人宅であった。昨夜の飲み会の末、泊まっていたのだ。友人はまだ寝ている。私も起きるのはまだ億劫なので、とりあえず携帯をいじる。

そのうちに、友人は起床した。私も適当に起き上がる。2~3話したのち、礼を告げて、友人宅を後にする。

昨夜は雨だったが、今は降っていないようだ。自転車なので、運がいい。起動させて、街へ駆り出す。空は曇り、昼前の春は薄く、ぬるい、あくびをしながら、ペダルを漕ぐ。

 

事態は昼、腹も減ったので、ラーメンを食う。久しぶりの豚骨である。やはり、良い。替え玉も、する。

とりあえず、バイト先に置いてもらう。ここにはwi-fiがある、水も飲める、天神という街で、無償で時間を過ごせるのは、貴重である。同僚に感謝をしながら、グラスに水を注ぐ。

とりあえずブログを書いて、パソコンにて動画をいじる。大技林に乗っていたショートカットコマンドを駆使しながら、動画を切って切って刻む。やる事はやらねばならぬ。細かい作業、作業、作業をする。時間を削り、精神も、削る。

 

時間が来たので、荷物を片す。あらかじめ、置かせてもらっていたエレキギターを持って、バイト先を出る。最近、ライブで阿呆ほど弦が切れるので、その修理をせねばならない。普通の荷物にギターケースが重い、雨が止んでいて本当に良かった。街を往き、島村楽器へと赴く。

島村楽器、「世界のザキ」というバンドのギター、ゴシゴシおじさんが働いており、懇意にさせてもらっている。リペアマンの人にギターを預ける。「弦はどのくらいで切れますか」と聞かれたので「10曲くらいです」と言ったら、みんな笑う。1時間くらいかかるらしいので、近くのソファに座って待つ。待ちながら、今後のライブの、告知のメールを送る。1時間したら連絡が入ったので、取りに行く。今回は弦が通る場所、ギターに張り付いているプレートの部分が削れていたので、滑らかにしてもらった。これでもう少し、持つはずだ。なけなしの八千円を支払い、礼を告げ、店を後にする。

思いの他早く終わったので、再びバイト先に置いてもらうとすると、店長より「店内使うのは、いいけど、土日はね、土日は、うん」と、言われる。愛想笑いで返そうとしたが、ド正論である。協議の結果、店内でなく控え室を使わせてもらう形で、落ち着く。

 

再び、動画を切り刻む。切り刻むが、もう、疲れた。もう。早く終わらせたい。この年、早く終わらせたい。

タイミングを見計らって、同僚に礼を告げて、店を出る。最近、頻繁に店内を使う罪悪感はあるにはあるが、今日はちょっとだけ仕事もしておいたので、セーフ。街を歩いて、ライブハウス、キューブリックを目指す。

着、小腹が空いたので、コンビニでソーセージだけ齧る。チケット代を払って、いざライブハウス。見に来るのは、久しぶりである。

本日は、バミューダ△のレコ発である。ただの企画だと思っていたら、レコ発らしい。ちゃんと宣伝しろ。我々が言えたもんじゃないが。

作業が多いので、来るのもしんどかったが、バミューダに恩を返すのと、共演の「ピカピカ☆異伝子」というバンドをどうしても見たかったので、来た次第。入った時は空狐3000がやっていた。PAの人がいつもと違うせいか、音が、慣れない。

知り合いに挨拶を交わしていると、ピカピカが始まる。その画はもう、地獄絵図であった。半裸だが、全裸の方がマシな格好をした三人が、演奏の合間にクソのような寸劇をやる。冗談や誇張ではなく、台詞や歌詞の六割は下ネタである。これはもう、正しいクソバンドである。こんなに正しいクソバンドは、最早なにかの間違いである。見ていた知り合いが一人、真面目に気分が悪くなったと言っていた。なんてバンドだ。私は30分、阿呆のように笑う。ただ君達、もっと楽器を練習しなさい。これは笑わず、言わねばならぬ。

その後は、バミューダが始まる。だいぶ攻めのセットリストであった。フロント2人は同い年であるので、頑張って欲しいものだ。ちなみに、ピカピカにも同い年はいる。うん、だから何という訳ではないが。

終わったら、出口にてフライヤーを配る。しかし中々、お客さんが帰らない。いいイベントであったことの証ではあるが、中々フライヤーが渡せない。早く配って、帰りたいよう。階段の下で、紙束をプルプルさせる。

 

挨拶をし、出る。自転車を取り、漕ぎ始める。ギターと荷物を持って、ここから30分、時間は11:30ほど、うむ、とても、辛いぞ、わたしは。


それでも、実家へ漕ぎ着く。遅れてしまった事を詫びながら、飯を頂く。

しかし、もうだめだ、疲れた、疲れた。気力体力を果たしてしまったので、そのまま実家に、泊まらせてもらう。寝る準備も億劫であったが、死ぬ気で布団を敷いて、目覚ましをかけ、そして目をつむる。

疲れた。疲れた。