ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

5月28日 台本をつくる

いつも通り、アラームで目が覚める。朝は7時に、起床する。

本日はバイトである。バイトというだけで、全身が重くなるから不思議だ。たぶん、4キロくらいは増えているんじゃないか。

あくびをして、水を飲み、実家から持ってきたバナナを齧る。バイトの日の朝はいつもこうだ、思考が「行くたくない」一色に染められる。一分一秒が、私の敵になって攻め立てる。適当に携帯を眺めているうちに、自転車による通勤を諦め、得た5分を睡眠に使う。5分したら目を覚まし、着替えて、荷物を持ち、家を出る。あぁあ、本当に、行きたくないなぁもう。

それでも、行く。連日の作業でまぁ休みはない上、睡眠時間も長くはないので、憂鬱は、それなりに熟成している。駅までは歩いて7分くらいか、長くもなく短くもないこの道は、その憂鬱を嫌でも味わうことになる。


駅から電車、電車からバイト先へ、駆け込んで着替え、タイムカードを切る。仕方ない、働くか。我々の働く動機は、いつだって「仕方ない」である。

店はまぁ、そこまで忙しくはなかった。聞けば昨日は、実に猟奇的な方が来られたという。こういう時に思うのは対応した同僚への同情と、「自分じゃなくてよかった」という、深い安堵である。みんなだってそうだろう?きっとそうだ。

我が職場は基本的に残業前提の時間割である(残業代は出る)が、本日のバイトは徹底した上がり作業により、少しの残業で上がることができた。これは嬉しい。私はそのまま店に残り、諸作業をさせてもらう。

 

一通りサボったのち、少し仮眠をとったら、夕方前くらいの時間になった。持ってきたパソコンを開いて作業に移る。本日は、台本を書く。前後の繋がりと全体の流れを意識しながら、キーボードを叩いて台詞を入れる。そして少しして、詰まる。

しかし、脚本つくり、難しい。

私はそりゃ、常人に比べれば文章を書いている方ではあるが、物語を書く経験はほとんどない。物語は好きで色々触れているので、セオリーやルール、エンタメのエッセンスなどはなんとなくわかるつもりであるが、実際に作るとなったら話は別である。美食家は料理人とは限らない。曲作りに似ていないこともないが、時間の長さが違いすぎる。例えるなら、30分くらいの曲を作っている感覚である。とても、難しい。

それでもまぁ、やれば、できるはずだ。当然だ、脚本なんて、書く人は中学生でも書いているだろう。私にできないはずがない。

少しずつ、少しずつ、詰まりを解消していく。舞台上をイメージしながら、役者に台詞を言わせていく、齟齬がでらぬよう、少しずつ、組み立てる。こちとら十年間、毎月のように30分の舞台を考えているんじゃ。舐めるんじゃないよ。

 

数度のサボり時間を経て、なんとか、一幕、書き終えた。改訂は入るだろうが、とりあえず形にはなるだろう。時間はもう夜になっていた。荷物をまとめ、同僚に礼を告げ、店を出る。駅から電車に乗って、実家に帰る。

 

駅からそのまま、歩いて実家へ、着く。帰りが遅くなっても、飯を用意してくれている。本当にありがたい。噛みしめて、胃に落とす。今朝の通り魔事件の話などをしながら、食事を終える。アレはじつに、やりきれない事件である。

しばし、ぐったりとする。兄がパソコンを使って、ボードゲームをアマゾンしていた。沼へようこそ、ここは文字通りのアマゾンである。

今日もさくら嬢に無視されながら、入浴を済まし、朝飯をくすねて、事務所へと戻る。いつもは自転車だが、今日は歩きになる。道中、時間も時間なので、ブログを書き始める。

 

そして、帰投。ブログの続きを書いているのが、今。この後は、たぶんもう寝たほうがいい。明日もバイトである。もう身体が重い。しかし、やらねばならん事もいくつかあるのよ、

さー、どうするかいね。