ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

6月5日 ズボシクリティカル

朝は10時半、実家にて起床。

もう少し、早く、起きるつもりであった。なんということよ。9時間は、ちょっと、どうなのさ。妙に軽い頭を抱えて、起き上がり、布団をたたむ。

 

もう朝食という時間でもないので、水を飲み、バナナだけいただく。そのまま、パソコンを開き、作業を進める。寝たら、寝たなら、働かねばならぬぞ。動画作業を、ふんだんに進める。

外は結構な快晴のようである。時折窓から流れる、あの夏の膨張した匂いが、外の暑さを想像させる。もう6月だもんなぁ。

少ししたら、母が素麺を茹でてくれたので、昼食とする。きんと冷えた麺をすくい、ツユにつけて、ズッと食べる。うむ、夏、だな、これはもう。するりと、頂く。

食べ終えたら、荷物をまとめ、家を出る。外はやはり、夏の色であった。色は夏だが、実態を伴うのはもう少し先か。今でも熱いが、暑くなるまでにそう時間はかからんだろう。そういえば去年は、ひどかったな。暑さ。

自転車を漕いで事務所へ戻る。外はパソコンを出して、動画の続きをひと段落させたら、新曲の作成に入る。

脳内で何度も曲を流し、ふんふん歌いながら、ドラムを作り込む。通しで作れたら、次はギターを抱えて、作ったドラムに添える。終えたらベース、2人の仲を取り持つように、慣れない指弾きで唸りをつくる。この辺りで作業に飽きたので、ひと段落。

 

携帯をいじりながら、ライブの告知を送る。送らせてもらう。毎度毎度、告知を送るのにはやはり抵抗がある。やはり迷惑じゃないかという気持ちは、いついつだってある。できれば告知をせずとも来て欲しいのではあるが、それは我々の力不足であるし、告知をする事で1人でもお客さんが増えてくれるなら、やるべきだ。価値あるイベントを、やっているはずなんだ、我々は。それを知らしめたいのだろう?だったら、やるべきなんだ。

それでも、やはり抵抗はある。送るたびに、懺悔を繰り返す。「いい日にするので、許してくれ」と、思いながら、送信ボタンを押す。

 

この辺で、ツイッターの流れで見た誰ぞの言葉、「売れない事をアイデンティティにしている詰みバンド」というのを見てしまい、随分と、心に、クる。

別に、我々を指して言われた訳ではないのだが、彼の中では、我々も、このカテゴライズなのだろうな。詰みバンド、はは。

まぁ、それで何かを変える訳では、ないのだが。

 

夕方である。再び実家へ赴き、夕食を頂く。食べ終えて団欒、野球を見る父に「『奪三振』って言葉に違和感がある。三振は打者のマイナスの記録であり、それを『奪う』というのは、因果が成り立たない」と言ってみるも、鼻で笑われたので、入浴を済ます。

 

その後、所用で出ていた兄が帰宅、本日は、ちょいと兄の作業の手伝いをする。兄のやっている革細工ショップ、これの販促物を、私のパソコンでする。兄はイラレを持っていないので、ここぞとばかりにドヤ顔をかましながら、編集を手伝う。言うてフライヤーやらCDジャケット製作は5〜6年やっているので、それなりに、できる自信はある。独学なので、穴はあると思うが。それも多分、デカめの穴が、ある。

販促物のデータを仕上げてUSBに委託して、パソコンを閉じる。そのまま帰ると思わせて、兄と結構、話をする。現行の政治から(大した事は知らないが)歴史から、漫画の話と、何でも話す。

我々兄弟は、まぁ仲が良い。昔からまぁ仲は良いので、たまに聞く「仲の悪い兄弟」というが、未だに少し信じられないくらい、そのくらいは、仲が良いと思う。

少し作業もしたかったが、私かて楽しいのでしょうがない。話しているうちに、12時が過ぎ1時が過ぎる。ボチボチで切り上げて、事務所に戻り、ブログを書き始める。

 

明日は明日で朝から演劇の練習ではあるが、もう少し、作業はしたい。やれるだけ、やろう。

 

あぁ、いまだに、考えてしまう。

「詰みバンド」か、いや、何も間違ってないのだよなぁ。

この心情は、反発ではなく、怒りでもなく、図星だ。残念、ながらね。