ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

パーフェクトアーシャ

 

 

 

 

 

2021/12/22

パーフェクトアーシャ

敏腕キャメラマンのゆりの君と、撮影のために、小倉を徘徊しておりました。新しいアーティスト写真の撮影です。

アーティスト写真、とは未だによくわかってないモノのひとつであります。宣材写真としてアイコンとして、不自然でないこと、パッと見でジャンルやバンドの傾向が伝わること、とにかく格好が良いことなどが条件なのですが、「こうすれば正解!」みたいなのがない。不正解なら沢山あるんですが。

コートを着込んでモコモコの今の我々の姿はこの季節こそ自然ですが、夏に見れば暑苦しくなってしまいます。「冬」っぽいバンドでもないので、撮影は必然、少し薄着のライブ衣装で行われます。そして季節は12月、べらぼうに寒い。撮る直前までコートを着てるとはいえ、一回の撮影が10秒20秒で終わるものではないので、一回につきざっと数分間、凍えながら被写されておりました。

そこそこ良いものが撮れても、さらなる上を目指して、あーだこーだと喋りながらロケーションを探す。ゆりの君とは大学からの仲なので、気を遣わなくて良いのはありがたい。彼の柔和な雰囲気も相まって、存分に自然体でいる事ができる。

結果的には良い塩梅の落とし所を見つけて、撮影は終わる。落とし所と言っても妥協した訳ではなく、アー写には多分「完璧」という概念はないのです。10種類並べて多人数に投票をしてもらって、満場一致のアー写なんてこの世にはありえません。アー写ってのは万人に見せるものですが、バンドに対するイメージは一人一人で変わってくるからです。それはもちろん私とソウイチロウ君、ゆりの君の間でも変わってくる。そして撮られた瞬間から、人もバンドも我々もどんどん変わっていく。そこに完璧な正解など、ないのです。

ただ、良い写真は、いくつも撮れました。ありがとうゆりの君。

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ちなみに、被写体ふたりよりカメラマンの方がイケメンでした。もう。イケメンめ。