ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

8月15日 歌詞の可視は瑕疵と化し

朝は6:40に起床。

電気料金の怖さに、クーラーなしで眠ってしまった。台風で、気温は低いから大丈夫かと思ったが、蒸しに蒸され、寝苦しい夜を過ごすことになった。

結果、化け物のような眠気と、目覚める。本当、頭に何か生えてんじゃないの?ってくらい頭が重かった。しかも本日はバイトである。憂鬱が速攻をキメている。

 

仕方なく起き抜けて、昨日もらった稲荷寿司を食べる。コーヒーも飲む。シャワーも浴びると、少しはマシになった。

窓がカタカタと音を立てる。外を見ると、結構な雨風が、8月の空に散乱していた。台風が来ているようだ。バイト先が吹き飛んでないかと期待したが、吹き飛んでいても多分一回は出勤を要請されるだろう。

いっそ私が飛ぶかとも思ったが、そんな勇気もないので着替えて、準備を進める。だるいなぁ。

 

私はまぁ、ぼちぼちは真面目である。

少なくとも、バイトをサボったり、バックレたりしたことはない。周りの人間、結構やる人間がいて、ビビった。

 

父から、雨やばいけど駅まで送ろうか?との達しがある。濡れて仕事はしたくないので、甘えさせてもらう。車を出してもらい、駅まで送ってもらう。ありごとう父よ。

 

駅から街、街からバイト先へ、雨はまだ、それほどでもないようだ。何とか濡れずに、バイト先へ。途中、体調を危惧して、エナジードリンクを切り札として買っておく。

 

タイムカードを切って、バイトである。

朝は忙しかった。24時間営業なので、台風のせいで昨日帰り損ねたか、本日行きそびれた者共が、放浪の果てにたどり着いたようだ。

盆とはいえ平日、嫌だなぁ嫌だなぁと、呪詛を吐きながら御案内を行う。体調も、まだ良くはない。やはりバイト先か私か、飛べばよかったか。

 

しかし、台風のおかげか、昼前からの入りは穏やかであった。ふむ、ならば許してやろう、台風よ。二度、するでないぞ。次はないと思え。

退勤の打刻をして、しばらく店を借りて、眠る。

 

その後、店に居させてもらい、歌詞を書く。

秋に出す新譜用の歌詞である。締め切りまでもう少しはあるが、あと5曲ほど書かねばならんのは、ヤバイ。それなりに、急がねばならぬ。

白紙に思想を書き出して、アイディアをまとめていく。アイディアを出すというか、その語源たるイデアを探る行為である。毎度毎度、自分の思いに対する新しい発見があって、面白い。

あとは、その紙を眺めて、メロディを流しながら当てはめてゆく。核となる一文が先にできれば早いのだが、中々上手くはいかない。

 

歌詞は短日でつくるべきではない。昨日まで影も形もなかった会心のフレーズを、明後日急に思いついたりする。じわじわと、煮詰めていかねばならん。

余談だが、逆に「ヒズミ回奏」の歌詞は1〜2日で作ったりする。そういうやり方も、鍛えねばならない。

 

詰まったら次へを繰り返し、5曲分を満遍なくさらうと、荷物をまとめ、店を出る。雨はもう止んでいた、結構、福岡からは逸れたようだ。

 

駅から電車、そのまま実家へと戻る。

戻りがてら、東京の友人に連絡をする。今度のツアーは、東京まで行きたいので、ライブやサポートについてご相談をさせてもらう。

願ってもない話をいくつももらって、感謝をしながら電話を切る。有難い。

今回もだが、節々に我々、応援されている事を実感する時がある。応えねば。なんとしても、応えねばならぬ。

 

そのまま、東京のライブハウスに2つほど連絡を取ったのち、実家にて夕食を頂く。頂いたら居間にて一息、今日もさくら嬢は、私の元に来てくれぬ。

 

いくつか明日用の食を頂いて、事務所へと戻る。台風一過か、空気は澄んでいた。風もあり、気温も高くはない。良い夜である。

 

しかし、こんな夜に、北海道のライジングサンは中止になったらしい。ナンバーガール復活となるはずの日であった。友人らも何人か行っている。

何処ってココは福岡、ソコは北海道である。見られなかった友人の無念を思うと、何も言えない。茶化す気にもならない。無念の桁が、違いすぎる。黙祷する。

 

事務所に戻り、パソコンにて、少し作業。先日公開した「ノンフィクションの映像」の没動画を編集したのち、次のアルバムのジャケットに手をつけ始める。

やる事は無限にあるので、とにかく一度、手をつけねばならない。そうすれば、少しだけでも、規模がわかる。規模がわからないと、それは想像の中で無限に膨張するのだ。怖すぎる。

 

少ししたら時間である。ブログを書き始めて、今。

もう少し、動画をいじろうかしらね。