ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

12月17日 サムライ麦畑で捕まえて候

朝は8時30分。ソウイチロウ君に起こされて起床。

そう、ここは東京。引き続き、荻窪、我らが基地、喫茶店kichiである。

昨夜の打ち上げの面々が、うぞうぞと起き抜ける。私はまるで疲れが取れておらず、しばらくうなだれる。周りが片付け、開店準備をしているのを心中で詫びつつ、少しずつ、起きる。

何とか起きて、準備をする。

本日は東京ライブ2日目、新宿SAMURAIにてライブである。

荷物をどかして開店をさせたら、まず坂梨にバナナドリンクを注文する。バナナと牛乳とハチミツをミックスさせたブツである。なんて身体にいいんだ。よい朝食である。

昨日の共演者たちと談笑する。我々はあと2日ライブがあるが、彼らはほどなくして帰ってしまう。とても、寂しい。子供の頃に行った、キャンプの最終日を思い出す。寂しいなぁ。

 

時間を調べたら、何となく雑談をしているうちに、昼前になる。彼らとはここでお別れである。さらば、また会おう。言ってみんな福岡なので、遠からず会えることでしょう。あ、年末ワンマンなので、良ければ来てください。

ソウイチロウと2人、ダラダラさせてもらう。みょーちんは昨日ネットカフェに泊まったので、ここにはいない。私は昨日と、一昨日のブログを書く。

しかしながら、風呂に入れていないのはいかんともしがたい。この辺りの銭湯が昼過ぎしか開かないので、昨夜から状態は延長している。どこかで、リセットせねばならんな。

 

時間である。準備をして、店を出る。坂梨は今日は店番があるので、後ほど合流する手はずである。ソウイチロウ君と2人、荷物を引きずり荻窪の街を削る。

駅にてみょーちんと合流、電車に乗って、新宿の街を目指す。東京の電車も、慣れてきたもんだ。

 

新宿に着く、一度来たことはあるが、相も変わらずデカい街である。広く、巨大で、多い。凄い街だよ本当に。

歩いて、新宿SAMURAIを目指す。ソウイチロウ君はギターを持っているので、重そうである。すまぬ、頑張って、くれ。

歩き歩き、天気の子で見た歌舞伎町も貫通したら、息も絶え絶え、新宿SAMURAIに到着する。宜しく、お願い、します。

中に入ると、本日の企画である、こたにゃんと言う人間と出会う。彼は同い年で、要所要所でお世話になっている。再会を喜ぶ。

坂梨が用事で間に合わないので、3人でリハーサルをする。3人でも、大体のものは確認できる。少しして、終える。


さて、飯を喰らいに行く。先日の吉祥寺で邂逅した福岡組に、教えてもらったラーメン屋「竹虎」へ行く。醤油ラーメンではあったが、中々にしっかりと、作り込まれている。うまい。うまいが、900円近くするラーメンならば、そりゃうまくなければ困る。

会計をして、店を出る。まぁ、満足である。しかし、やはり、豚骨だな、500円くらいの。ゴミ見たいなチャーシューが乗ってるヤツ、あれ。

SAMURAIに戻る。時間もあまりないが、私とソウイチロウは、一か八か、近くの銭湯まで行くことにする。銭湯まで片道10分弱、リハまであと40分であるが、ここで行けなければ、またこじれそうである。賭けて、駆ける。

早足で銭湯に、高速で脱衣し、身体を洗い湯船へ。入った瞬間、脳味噌が溶けるのを感じる。解脱しそうなほど心地が良い。良い、良いが、すぐに出ねばならぬ。身体を拭き、高速で着衣したら、髪を乾かしたら、顔合わせまで10分。急ぎSAMURAIへ戻る。

何とか間に合い、顔合わせる。危ない、危ない。


顔合わせが終わったら、コンビニでコーヒーを飲み、ウロウロしながらMCを考える。新宿の街の広さに、思考を泳がせる。


開演する。我々はトリである。ありがたい。共演を見ながら、精神を研ぎ澄ます。

ライブは進み、無事に坂梨も合流したら、スタンバイ。セットリストは昨日と変えないが、昨日のウケがよかった分、調子に乗るのは危険である。しっかりと、整える。


時間である。SEが鳴って、入場する。東京二日目、宜しく、お願い、します。

SEを止め、MCをする。しかしこのMCで、私は盛大にスベり散らかし、そのまま流れ込むように、ライブが始まる。これはヤバイ。

しかし、その後はクールに、冷静に徹して、ご恩を轟音で鳴らし、ライブは終了する。勢いは、あった。確かにあった。少し、それに任せすぎたかもしれないが。

ありがとう、ございました。


観に来てくれたお客さんに感謝をして回る。

ジャスト1年前くらいに、同じく東京で観てくれた人も来てくれた。とても嬉しい。

そして今日は、大学時代の先輩と後輩も来てくれた。久しぶりの再会、先輩とは、下手したら8年ぶりくらいの再会になる。とても嬉しい。ありがたい。

ありがとう、ございました。


片付けをしたら、打ち上げになる。

新宿SAMURAIの、豊富なドリンクを楽しむ。フロートから、タピオカミルクまである。まじすげぇ。タピオカを、ズゴゴゴと飲む。

打ち上げでは、共演の方々と、東京の話をしたり、ナンバーガールの話をしたりする。だんだんと人が減っていくと、前述のこたにゃんと、ひたすらに話し込む。

同い年は、やはり、良い。特別である。同い年が頑張っているだけで、わたしも頑張ろうという気になる。

特に、私の同い年は今年30。界隈からは、徐々にその数を減らしつつ、ある。

頑張ろう、私も。

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挨拶をして、店を出る。

荷物を引きずって、駅に着く。東京は、1時近くまで電車があるのか、すげぇ。

終電に近いその便がやってきたと思ったら、満員電車である。満員電車、すごい、初めて観た。え、ちょっと待ってくれ。人って、ここまで圧縮できるものなのか?理論を越えているぞ。

こちとら、それなりの機材を引いている。4人まとまって乗る事を不可能と思った我々は、別々の車両へと駆ける。「10分後!荻窪駅で!」って言いながら散る。ワンピースのように、散る。


凄まじいまでの圧迫を経て、10分後、私は無事に荻窪駅で降りる。命からがら周りを見る。奴らは降りれたのか、そもそも乗れたのか。ホームを進むと、見慣れた機材が3つ見える。奴らも無事に降りている模様だ。良かった。なんか少し、感動してしまった。「みんな!居るか!?」ってなってしまった。これはなんだろう。

スタジオに機材を置かせてもらい、拠点たるkichiへと戻る。コンビニで飯を買い、ダベリながら食べる。食べ終えたら、各々着替えて、寝る準備をして眠る。日常のカケラもない、非日常のそのもの流れに、少し可笑しくなってしまう。

寝る準備はできた。まだ喋っていたいが、さすがに、睡眠が足りてなさそうだ。大人しく、眠る。