ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

ブンショーケース

 

 

 

 

2021/4/19

 

ブンショーケース

 

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100円もしないチョコレートの、包みに書かれていたちょっとした文章。

本当にちょっとしたものなんだけれど、何だか暖かい気持ちになる。少なくとも、これがあるかないかでは大違い。

 

文章の力は凄い。たぶん我々の考えてるよりも、ずっと凄い。

巧拙はともかく、そこに文章があれば人は読む。そして瞬時に意味を解して、溶けた意味は瞬時に脳に作用する。そういう点においては、もはや薬剤なんかと変わらないかもしれない。悪い言葉で脳は萎むし、良い言葉なら踊り出すし。

詩人が力を持ったのもそういう事で、よく考えたら凄い事である。言ってしまえば詩人なんてのは、単純に言葉を並べているだけである。しかもみんなが知ってる言葉であり、並べるだけなら誰でもできる。

しかし、その言葉を選んで並べてるだけで、人の脳に確かな作用を与えるのが、詩人である。後世まで名が残ってる詩人なんかは、間違いなくそれを多くの人に認められている。

今後どれだけデジタル化が進んでも、SFのような未来になっても、人が脳内で言語を動かす限り文章の力は変わらない。思念だけでコミュニケーションできるようになれば話は別ですが、それはもはや人ではないです、たぶん。

詩もそうですし、歌詞もそうです。本とか新聞、看板に掲示板、我々の会話、脳内言語。我々は生きてる限り文章から逃れる事はできません。生きてる限り、文章を読んで泣いたり笑ったりするのです。

文章への畏怖と敬意に恐れ慄きながら、私もまた文章をつくる者として、精進していかねばならんです。毎日分のブログで、ちったぁ訓練になれば良いのですが。