ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

袋麺を喰らう夜

 

 

 

 

2021/5/15

 

袋麺を喰らう夜

 

外出しても、20時で店が閉まってしまうので、外食する事なく家に帰還することになるのは、健康だし経済的だけれど、少し寂しい。

家に帰って袋麺を茹でる。生まれてから何食目の袋麺だろうか。今後何食食べるのだろうか。どうでもいい事を考えながら、近場のスーパーで一番安い袋麺に卵とわかめと鶏肉を入れたやつを、食べる。

大学時代から、将来の貧乏バンドマン時代を予測していたので、極貧の食生活に慣れるようにしていた甲斐もあり、日々の暮らしは安上がりで済んでいる。これは大学時代の私の数少ない誇っていい功績。1万円あれば1ヶ月生きれる自信はある。「暮らせる」ではなくあくまで「生きれる」ではあるが。

安物の袋麺でも、鶏胸肉を茹でたスープを使い、卵を落とし、にんにくと生姜のチューブ、を混入させれば、結構満足できる味になる。無論、お高い飯を食いたい願望が無いわけではないが、私はこれで十分満足ができるし、お高い飯を喰らえる収入も資格も今の私にはない。

高い飯を食らうより、そのお金を使ってもっと面白いものを作りたい。高い飯を喰らえば面白いものを作れる、と言われれば困るけれど。

食べ終わり、汁を薄めて流しに流す。洗い物は面倒なので明日の私に任せる。また一日、袋麺を食らった夜が増えた。後何日増えるの、でしょうね。