ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

そこそこ・ザ・ワールド

 

 

 

 

2021/10/5

 

そこそこ・ザ・ワールド

 

ぽつんと、河原のベンチに座り、しばらく静止をしておりました。

何となく普段、世界って、ぐるぐると目まぐるしく動いている気がします。それに乗って自分も、ひたすらに動かなければならない気もします。「忙しくて目が回りそう」とはよく言ったもんで、日常、常に何かが動いている、そんな気がするのです。

だけれど、ちょっと立ち止まってみたり、河原のベンチにでも座って、何もせず空でも眺めてみれば、建物も、道も、木も、実はまったく動いてない事に気がつきます。動いているのは我々の生み出した産業とそれに乗る人、動物や虫、草木と風と水くらいのもんです。そう、実は世界ってね、ほとんど動いてない。

そりゃ考えずとも当たり前の事なんですが、これ、私はちょくちょく忘れます。疲れてるとき、疲れている事に気がつかないみたいに、見えなくなるとわからなくなるもんです。

考えてみれば我々は「止まって何もしない」という時間はほとんどないんじゃないでしゎうか。動いているか、止まっているならスマホを見ている。別にそれが悪いとは思いませんが、あの感覚、世界が動いてない感覚を忘れてしまうと結構大変です。動く床を歩くみたいなもんで、地面を踏みしめる力が分散します。やはり大地は不動でなければならぬ。

当たり前の事を忘れてしまうのって、そこそこ当たり前に起こってしまうのでね。気をつけねばならんです。たまには足の裏の感触を思い出して行きましょう。それがいいです。

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