ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

青色の奥の景色

 

 

 

2021/11/25

青色の奥の景色

穏やかな昼下がりの、とある店内。ちょっとしたことで、2歳くらいの外国人の女の子と接する機会を得る。

彼女はもう、文字通りのお人形さんのようだった。フルハウスのミシェルのようだった。金髪を頭の上でおだんごにして、青い瞳で私を見ていた。手を振ると手を振りかえしてくれる。可愛い。可愛すぎる。フルハウスのミシェルを地でいくような生物。子供好きな私(怪しい意味ではない)、店内でしばし悶える。

いやしかし、本当に、瞳が青い。我々がみな黒いので見慣れていないのもあるけれど、不思議な感じがする。世の中には色んな人がいるってのは普段から意識しているけど、文字通りの色が違う人と実際に会うと、わりかしビビる。世界が変わる。とても面白いと思う。決して差別的な意味ではなく。

何故こんなに違うのか、言語や文化が違うのはともかく、髪の色や瞳の色が違うのは何故なのだろうか。学説は色々あるのかもしれないけど、違っていてもみな同じ人間であり、喉でも身体でも表情でもコミュニケーションを取り合って、笑いあったり憎しみあったりできるというのは、とても面白く、不思議で、素晴らしい事だと思う。

この子と今後会う機会があるのだろうか。あるかもしれないしないかもしれない。何十年後思わぬ再会をしても、お互いがそうであると気づける事はないだろう。しかしまたどこかで、コミュニケーションがとれたら、それはとても素敵な事だと思う。