ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

ピザトーストの選択

 

 

 

 

2022/3/15

ピザトーストの選択

近所にある、古い喫茶店に行っていました。

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想像通りの雑多な店内、老いたマスターと手書きのメニュー。いわゆる、古い純喫茶です。ピザトーストとコーヒーのセットを嗜みながら、スマホで歌詞を書いていました。

椅子も机も使いやすいとは言えないサイズや環境でしたが、雰囲気はとてもよく、総合して居心地は良かったです。歌詞を書くのに飽きたので小説を読み始めると、これがまたとても、雰囲気に合う。古いミステリー小説を古い喫茶店のコーヒーを飲みながら読む、こんな至福はなかなかないもんですぜ。

もう今の場所に暮らし始めて7年くらいになるのですが、初めて入りました。もっと早く、入っておけばよかったですな。少しだけ、後悔をしております。歌詞を書くときは自宅やファミレスが多かったのですが、この場所を早くに知って、この場所で歌詞を書いていたら、ひょっとしたらまた少し違った歌詞になっていたかもしれません。そう考えるのも、中々面白いもんです。

どんな選択をしたところで、時間は不可逆ゆえにやり直しはできんので、考えたところで実行に移せるわけではないです。「たら」や「れば」をいくら考えても無駄かもしれませんが、そういう想像をしていくことで、今の我々が形作られていくのです。逃した魚に後悔しながら、避けた失敗に安堵しながら、それがまた次の選択に繋がるのです。

今日この店に初めて入ったことで、また私の人生は少し変化したかもしれません。ピザトーストを食べた今日が、後々の選択にどう繋がるか、または繋がらないのか。別に、そこまで楽しみなわけではないですがね。