ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

2ロールの戦い

 

 

 

 

2022/4/20

2ロールの戦い

朝、病院より、陰性の連絡がありました。

ほっと一安心と、たぶんそうだろうなという打算と、未だ残る腹痛で朝を迎えました。手洗いにて用を足し、この長かった戦い、約2ロール分のトイレットペーパーを削り取ったこの防衛戦に、終わりの目処が立った事に深く安堵しました。

陰性の上、熱ももう冷めたとはいえ、身体は本調子ではない。生き残った残党がゲリラ戦のような腹痛を仕掛けてくるので、今日まで安静にする事にしました。奴らさえなんとかなればすべて片付くのですが、それも時間の問題でしょう。消化の良さそうな飯を喰らい、少し眠り、起きたら読みかけの本を読むなどしました。

本当に、この3日間くらいは、夢の中にいたような心地でしたね。40℃の熱を出し、食欲という概念が喪失し、1時間寝ては腹痛で起きて手洗いへ這い、合計2ロールを消費するという、控えめな地獄がそこにありました。親族の手心で何とか生きております。ありがてぇ事です本当に。

しかし、こんな時期にコロナではなく食中毒(推定)とは、私もよくわからん引きをするものです。昔からよく「そっち?」って引きをするのが私でした。あまり変わってないようです。食中毒にしたって、特に変なものを食べた記憶はないのですが、ううむ、謎です。

 

夕方前、だいぶ気分も良くなり、さすがに3日運動をしてないのはまずかろうと、少し散歩がてら買い物に。久しぶりに正常な視界で眺める外は、想像の1.8倍くらい色鮮やかでした。春というのもあるでしょう。久々に感じる空気感、草の匂い、花の色、土の感触、鳥の様相、シャバに出るってこんな感じなんでしょうかね。どれもとても良いです。

失ってしまった3日間と、掛けてしまった心配と、医療機関への6千円弱は、あまりにも惜しいですが、まぁしょうがない。失ってしまったものは、私の元にはない、これが道理です。こんなんはまぁ、慣れっこですよ。

返却が今日までだったレンタルビデオは、事情を説明したら数日待ってくれるとの事。ありがたい。それだけで少しだけ、腹痛も和らぎます。そういう優しさに感謝しながら、また生きていきます。宜しくお願いします。ツタヤにトイレットペーパーが置いてたら、そこで買おうと思います。