ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

シン・シアター

 

 

 

 

 

2022/5/20

シン・シアター

平日の真っ昼間から、友人と「シン・ウルトラマン」観てきました。

いやぁ、とても面白かったです。

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ウルトラマン」という概念に対して持つ我々のかつての思い出と、「子供向けだから」が回答になる数々の疑問を丁寧に繋いで固め、その器を活力と迫力と謀略で満たした、力強いエンターテイメントになっておりました。楽しかったです。

 

映画館に来たのもそこそこ久しぶりでした。ポップコーンの塩分と油分に辟易し、後半は氷で薄くなったジュースを飲まされる映画館。上映前の予告編には一般企業のCMまで入ってきて、映画界の危機を感じてヒヤヒヤしていましたが、それでもやはり、映画館ってのは楽しいです。映画ももちろん楽しいですが、映画館それ自体も、とても楽しい。

映画館は好きですが、しかし滅多には行かないです。単純にお金と時間がないのもあるんですが、私の好きなタイプの映画があまり映画館向けでない事もあります。私は結構演劇じみた、小規模な作品が好きなので、大スクリーンと音響で見る必要があまりないのです。ならむしろ演劇を観に行けという話になる。

映画館で映画を見るのに1900円は別に高いとは思わないですが、そこに辿り着くまでの経費や時間、余暇の作成まで考えると、私の今置かれてる環境では少しだけ割高に感じてしまいます。もちろん私のやってるライブだって似たようなもんですし、むしろライブの方がそういう点はシビアなので、あまり声高には言えない事ですが。

でもね、それでも、やっぱり映画館は良いです。「映画館で映画を観る」という、そういう文化として好きです。ゆったりした椅子に、音響以外は静寂でいてくれる空間。予告編が終わって、本格的な暗がりと共にスクリーンが広がる時のあの緊張。素晴らしいと思います。コロナ禍やスマホの侵略も相まって、今は厳しい業界だとは思うのですが、ぜひとも頑張って欲しいです。

そうは思いながら滅多に観に行かないのは、多少なり申し訳ないとは思っています。しかし、人間ってそんなもんだろうとも、同時に思っています。そんなもんでしょう、きっと。自転車で5分くらいの場所にあれば、もうちょっと行きます。誰か新しく建てて下さい。