ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

私の一滴

 

 

 

 

2022/7/5

私の一滴

ノンフィクション、練習をしておりました。

今日は新曲を沢山合わせてきましたぜ。みんなでああだこうだ言いながら、演奏を合わせるたびに段々と完成に近づいていくっていうのは、何度やってもいいものです。ワクワクしますね、ワクワク。この歳になっても、します。

再三言ってますが、何かを作るってのは良いもんですよな。思想や思考、言葉も会話も、現世における具体的な形はないので、時々不安になる時があります。自分は何も持っていないんじゃないか、持っていてもこれは間違っているんじゃないかと、ありもしないモノで余計な事を考えてしまいます。本来、間違いも正解もないんですが。

そういうのは一度作品にしてしまえば、それは確かに現世に形作られているので、自分で見られて触れられて聞けて、少しだけ安心できるものになります。例え間違っていても、それが美しければ、それを愛でる事、認める事は十分にできます。自分自身すら不安定に揺らぐ社会の中で、自分の作ったものは形を変えずに私を見ている。それが凄い、ありがたく思える時があるのです。

そういうものを沢山持っていると、生きづらい世の中が少しだけ、生きやすくなる気がします。私の中は何一つ変わっちゃいないんですが、私を取り巻く社会が、ほんの少しだけ私の色に変化しています。それは海に絵の具を垂らすくらい僅かなものなんですが、私と社会を、ほんの少しでも繋いでくれているのです。