ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

路頭の迷人

 

 

 

 

 

2022/8/28

路頭の迷人

昼下がり、なんともウダウダした日常に終止符を打つべく、髪でも裁断してやろうと家を出る。自転車のペダルを漕ぎ出して少しすると、財布の中に千円しか入ってないことに気がつき、文字通り路頭に迷う。銭湯でも行こうかとペダルを踏んでましたが、今日は日曜、人が多いだろうので、近づくにつれて行きたくなくなってくる。さてどうするのか、途方に暮れていました。

川辺に自転車を走らせ、銭湯も越えてそのまま真っ直ぐ、行くアテもなくペダルを漕いでいました。空は薄曇り、しかし雨の気配はない。風もあって暑くはないが、もう蝉の声はしない。広がった薄黒い空を眺めながら、何も考えずにただただまっすぐ。まぁこれはこれで、悪くはない。

道中、行ったことのない神社に行ったり、いい感じの路地を歩いたり、行ったことないショッピングモールを歩いたりして、まぁまぁ無為な時間を過ごしていました。

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何も考えず、何も得ず、何の行為もしていない。文字通り無為な時間でしたが、私はなかなかに満たされておりましたよ。損得と充実ってのは、実はあんまり関係ないのだと思います。

最終的には銭湯にも入り、その後は古本屋に行きました。目当ての本がなかったので代わりにヘルシングを5冊ほど買い、いい感じの小説も見つけたのでそれも買い、帰宅いたしました。会計にはクレジットカードを使いました。これ使えば髪切れたやん、と帰り道は途方に暮れていました。もう夏も終わりそうです。

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