ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

全力(できる範囲の)

 

 

 

 

2022/8/29

全力(できる範囲の)

夏の終わり、まだ以前と変わらずクーラーをガン回ししている逆に季節感のない部屋で、最近はずっと音源を作ってます。

今日は録音した音源の調整をしておりました、例えばギターの音源のノイズを切ったり、実はミスっているテイクを別のものに差し替えたり、その差し替えの繋ぎをスムーズにしたり、そういう細かい作業です。ガラス戸に付いた指紋や水跡をひとつひとつ拭き取っていくようなもので、やったところで正直違いはそこまでわからない、なんとも辛い作業です。ノイズを切るなんてのはまだわかりやすいのですが、ミスってるテイクは他の楽器が爆音で重なったらわからなかったりするので、細かい割にあまりやりがいはないのです。

しかしやらねばならんのです。私がこの作業を知らなかったらやらないでもしょうがないのですが、知っているならやらねばならんのです。これで音源が良くなる事はあれど、悪くなる事はほぼないのでね、ならばやらねばならんでしょう。

もちろんね、良くしようと思えばキリはないです。何百万借金して良い機材を揃えれば良い音にはなります。私の人生と引き換えになってしまうのでやりませんが、そういう手段はいくらでもあります。結局、現状と状況との線引きですよ。今できるやり方、今とれる手段から探して、その中で全力で最適を選んでいくだけです。この音源が私の最期で、出したと同時に逝去してしまうならいくらでも使うのですが、生憎私はまだ生きていく予定なので、リソースはいくらあっても足りません。

だからまぁ、手間くらいはかけていきます。私にできるのはそれくらいです。いやもちろん音源の調整なんてやって当然で、威張れる事では全然ないのですが。