ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

いい言葉ノットイコールいい歌詞

 

 

 

 

 

2022/9/1

いい言葉ノットイコールいい歌詞

歌詞を書いています。

書いてます、と言っても机に向かってうんうんしている訳ではなく、コーヒーを淹れながら、お湯を沸かしながら、凍りついた野菜を炒めながら、ずっと考えていました。進捗は微妙です。

歌詞、まずファミレスかなんかで机に向かって大枠を作って、サビやAメロの頭、そのセクションで言いたいことをまとめたら、あとは日常の中で転がし続けて隙間を埋めていく、という形が多いです。形式は考えないと作れませんが、形式の中で活きた言葉を探すのは、やはり日常であります。

考え抜いてひねり出した言葉って、一見良く見えるものでも、歌詞全体にあまり馴染まない事が多いです。やはりそういう頭で考えたものって、自分のものじゃないのでしょうな。変な話、頭でなく心で考えなくてはならんのです。脳ではなく心、思考でなくて思念、そういうものが一番しっくりくるのです。

いい文章、いい言葉といい歌詞は違うのですよな。音韻とかメロディとかの問題もあるのですが、どっちかっていうと精神的な話ですな。言葉は良くても、それを吐く私に似合うかどうかの問題があるのです。どんなに良い言葉であっても、私の底から出てきた言葉でなければ私の曲には合わず、それはいい歌詞になり得ないのです。そしてそんな言葉はやはり日常の中、所作の合間にふっと浮かび上がってくるようにしか出てこないのです。中々難しい。

しかし、歌詞にはそれなりの締め切りがありますから、あまり日常で転がし続けるわけにもいかんのです。時が来たら思いついてなくても、無理矢理に当てはめなければいけないかもしれません。それは嫌ですよな。嫌です。頑張ります。心の揺れの澱みの中から、少しずつ掬い上げていきます。