ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

本との話

2022/12/24

本との話

父が、父の部屋にある文庫本を段ボールにまとめて、いずれはバザーのような流れを仕込んでいたため、あいや待たれいと開封して物色をしていました。父と、目についた作家さんの話なんかしながら選定。湊かなえは面白いんだけどねーとか、池井戸って大体展開が一緒じゃない?とか言いながら選ぶこと20冊ほど、すべて頂けることになりました。やったぜ。

また本が増えてしまいます。買ってから1年以上経って、まだ読んでない本も部屋あるというのに、また増えます。この20冊、全部読めるのは何年後でしょうか。いや、多分全部は読まんですな。そういうものも、多分あります。

本って結構インスピレーションなので、読む前に「まぁまぁ、読んでみるか」なんて思っていた本が、人生史に名を刻むことはほとんどありません。あって「意外と面白かった」くらいの印象です。そしてそれならば、読んでもいいし、読まなくてもよいのです。排他的な言い方をすれば、読まなくても許される。そういう事です。許される、って、一体何になんでしょうね。私にもわからんです。

世の中には、今現在マジで無限に本があって、そして今現在も本は増え続けています。人気作が残り、良作が名を刻み、有象無象は時の流れで風化します。そんな中で我々は、人生を変えるような一冊を、魂が呼応する文章を、見つけ出さねばならんのです。中々にとんでもない事ですぜ。

別に、本なんて一時の娯楽で終わらせても良いのです。私だって読む本の9割9分がそれです。しかし本当に1分、身が震えるような本がこの世にはありまして、その味を知ってしまった以上、もう私は今後一生、それを探し続ける旅を続けるのです。

選定された20冊、あまりにも重かったのでとりあえず部屋には持ち込んでないのです。並んだタイトルを思い返して考えます、あの中に魂の一冊はあるのでしょうか。たぶんないと思います。でも可能性はあるのです。きちんとあるのです。だから私は読むのです。クリスマスイブだろうがなんだろうが、私は物語に思いを馳せるのです。