ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

レンラクはラクじゃない

2023/3/27

寝床に寝転がり、見知った天井を眺めながら、色んな人との色んな諸連絡をしていました。

「宜しくお願いします」という連絡から「すみません」という連絡、「どうですか?」という相談の連絡もあります。笑っていたり、困っていたり、渋い顔をしたりしながら、液晶板を親指でなぞっていました。

計画と決断と連絡、それもノンフィクションの首魁である私の仕事です。これらの仕事、実働の仕事量だけなら大したものではなく、そんなに長くない文章をしたためて送るだけなのですが、それでもどえらい精神力を使います。私が連絡をひとつすれば、バンドの動きがひとつ確定する事もあります。そういう、まだ何があるかわからない未来を確定させる行為は、責任とプレッシャーがで喉奥が渋くなります。長年やってるので、流石にそれなりに慣れはしましたが。

そして、特に苦しいのは何かを断る連絡、相手方の好意を無碍にしているようで、非常に心苦しくなります。「すみません」という文章を送るたび、申し訳ない気持ちでいっぱいになっています。できるなら私だって断りたくはないのです。しかしすべてを受けきれないのは、どんな因果を辿るとはいえ、やはり大元は私の未熟なる由縁であります。申し訳ねぇです。

連絡を終えると、どっと疲れたりします。しかし実働として手を動かす分はほとんど労力はないので、大した仕事量をやっていないのに疲れてしまうという結果になり、少し落ち込みます。連絡も、私かて遅れなく完璧にできているわけではないので、「ちゃんとやってる」という自賛すらできません。せめてちゃんとやれよ、と自分でも思いますが、すべての連絡を完璧にこなしてる人間ってのは世の中にどれくらいいるのでしょうか?実際、結構才能の分野だと思います。私にはあんまりない。

それでもバンドをやる限り、たぶんそれは私の仕事であるので、やるしかないのですよな。しかもやって当たり前の仕事、きちんとできて初めてゼロになる仕事ですから、誰から褒められるもんでもありません。とても辛いです。しかしやるしかないのです。やるしか、ないのですよな。