ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

心象スケッチ

2023/4/14

ノンフィクション、練習でした。

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4/16のライブの準備と、新曲も製作しておりました。うろ覚えの各員に微笑を交えつつ、殺傷能力の高そうな楽曲を切り削いでいました。殺傷能力、大事なんですよ。暴力ってよりかは、殺傷の方ですね。筋骨の男が繰り出す拳ではなく、貧相な男の懐のカッター。そういうイメージの下に日々曲を作っております。

もう何曲書いたかわからんですが、それでも新しい曲ってのは必要なんです。宮沢賢治は詩を書くことを「心象スケッチ」なんて言った事もありましたが、それに近しいものです。わたくしという存在の歴史、日々の出会いや幸福や不幸に、何色とも呼べないような混ざった感情の色の、その現段階を記録する上で、新しい曲というのはやはり必要なんです。

結局のところ、承認欲求なんでしょうか。何故記録する意味があるのかと言われれば、つまるところはそれかもしれません。私という存在を知って欲しい。私が知る、私というのは凄い存在なんだぞという、一種の中二病のような観念を、ずっと待ち続けてるのかもしれません。少年時代は結構、疎まれるじゃないですが、蔑ろにされることが多かったので、その反動なのかもしれません。だいぶヒズんで育ってしまったもんです。まぁ見ての通りなんですが。

承認欲求が強い割に、あまり事を大袈裟にやりたくない、という性格も、大分ヒズんでおりますな。良い曲を作ったり、良いライブをしてる自信はあるのですが、それを以て「見てみてー」と騒ぎ立てるのは苦手なのです。興味のない人達に割り込んで自分の話を押し付けるような、そんな事はしたらいかんと学校で習ってきたのですが、どうやら宣伝とはそういうものらしいです。学校、ちゃんとしてくれよ。

まぁ何にせよそれが私、それも私です。厄介な事に、そんな私がそんなに嫌いではないのが問題なのかもしれません。私のやっているバンドというモノも、事業として捉えた場合、私の性格との相性が噛み合っていないということもあります。しかし、それもまた私なのです。色んな人に迷惑をかけてしまってますが、それでもなんとかこういう生き方をしていきたいと思っている、それもまた私なのです。

申し訳ない気持ちもありますが、そのために辞めてしまうのは更に申し訳がない、とそう思っているので、せめて格好良く、精一杯、生きていこうと思っています。そう思っているのも、やはり私なのです。