ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

何もない時間の中で

2023/5/2

よく知らんコンビニの周りをうろつきながら、買ったコーヒーを飲んでいました。道中、よく知らん和菓子屋で買ったお菓子を食らっていました。空は快晴、筆で引いたような薄い雲が浮かんでいて、気候はとても穏やか。ゆるりとした春の時間です。

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これ、鮎の形をした最中、中身は柚子餡でした。非常にうまし。

 

もともとは銭湯に行く途中でした。天気が良かったのでコンビニでコーヒーを買って、天気が良かったのでその辺をうろうろしていました。何もない時間ですが、何もない時間って現代、作らなければなかなか無いですよな。厄介な時代です。

現代、ちょっと油断すると、頭の中と液晶画面に生活のほとんどが支配されてしまいます。文字通りの没頭、そうなると人間、歩くのは移動手段でしかなくなり、視界は目的のもの以外は捉えず、呼吸は生命維持以上の意味は持ちません。これはあまり良くないです。生きること自体に支障はないですし、ビジネス的にはその方がむしろ優れているのかもしれませんが、私は良くないと思います。

たまにはね、地球の重力を感じておかねばならんです。両脚を踏み締めると、地面からの反発があります。私の足は靴下、靴、コンクリート、大地を介して、地球の中心と繋がっています。春の膨らんだ空気で肺を満たし、太陽の光で虹彩を動かせば、少しずつ、意識が脳内世界から現実に還ってくる気がします。我々は社会性を持った知的生命体ですが、心臓と脳で動く動物であることも、また忘れてはならんことだと思います。

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別に意識を高くとか、スピリチュアルなことを言いたいわけではないですが、シンプルに、そうやって外を徘徊するのが心地よくて、私は好きなんです、という話。日々が忙しかったり、何日かちゃんと外を歩いてなかったりすると、やはり意識はどんどん内部に潜ってしまいますのでね。たまには干さんと、思考にカビが生えちまいますぜ。