ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

ひとりの夕餉

2023/4/24

自室にてひとり、夕餉を摂っておりました。

もとより食材もないので、簡単なものでした。冷凍の白米を解凍したら、スーパーで投げ売りしていたコンビーフに卵黄、醤油、マヨネーズを混ぜて作った悪魔みたいな飯。それに凍らせていた野菜を適当に溶解させた味噌汁を合わせて、部屋に行くでもなく、キッチンの椅子に座って黙食しておりました。食器が箸を削る音と自前の咀嚼音、BGMは冷蔵庫のノイズ。んん、実に悪くない夕餉です。というかなんだこのコンビーフ飯。脳味噌が捻じ曲がる旨さをしてやがるぜ。

今の私は、全く寂しさを感じませんし、別段不幸とも思いません。コンビーフ飯の悪魔に脳をやられたのかもしれませんが、少なくとも一切のネガティブは感じていません。食べ終わったら雑にコーヒーを淹れて脳をキめ、そのままこのブログを書いています。

世の中には一人の食卓を虚しく思う人もいるようですが、正直、私は一人の食事に寂しさを感じたことはほとんどないです。いつだって私は、私と一緒にいるのです。こいつ、身内贔屓ですが中々面白い奴でねぇ。退屈しないんですよ。たまに鬱陶しいときはあるんですが。

キッチンの灯りでひとり飯を食らう様は、側から見れば寂しいものなのかもしれませんが、結局当人がどう思っているかに寄るところでしょう。他人が評価を下すところではありません。

もちろん、それは私が環境や家族、友人に恵まれたからなのかもしれませんし、十年後は浅ましいほど寂しくなってしまうかもしれません。それでも、現在の私は、私の思う豊かさの中にいます。それで充分なのだと思っています。

ただ、色々恵まれてはいますが、商才には恵まれなかった私です。そこばかりは、いつまで経っても寂しくなってしまいますぜ。やんないとなぁ。