ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

オールドニュートラル

2023/5/28

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実家にて、家事手伝いをしておりました。ウチで育てるための、苗を並べる作業です。これらはすべて同じ苗、もともとは黄緑なのですが、ウチまでトラックで運んでくる際、積まれている苗のうち日の当たった部分が育って緑になり、綺麗なグラデーションになっています。1日も経てば全部育ってわからなくなるので、今だけの美しさです。

時が経てばこいつらも水田に植えられ、いずれは立派な米になります。こう見えて家業は農家なので、子供の頃からお馴染みの光景。新しい感銘はありませんが、毎度それなりに感嘆しております。

別に、心底から農業をやりたいと思っているわけではないです。しかし私の家はこれが家業であり、これが当たり前の慣習なので、今はまだお手伝いの領域ですが、いずれ私も深く関わる事にはなるでしょう。それについて、私は別にネガもポジもなく、言ってしまえば何も思っていません。人が当たり前に歳を取るように、いずれ私もやる事になるだろうなと思っています。こう言っておいていざ後年、お前は必要ない、と言われたら悲しいですがね。

受け継がれる意志だとか運命だとか、そんな大それたもんじゃありません。少なくとも、私は当たり前に家業をやって良いくらい、この家は好きですし、きちんと恩義を感じています。そう言っておきながらライブの日なんかで手伝いを蹴ることは結構あるので、若干の後ろめたさは感じていますが。

望む望まざるじゃなく、なんなら私の意思でやろうと思ってるわけでもなく、ただ当たり前になっている事です。そういうモノも、世の中にはあるのです。きっと。