ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

思い出と思いを思い

2023/7/2

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ユーテロに行っていました。福岡の英傑IRIKOと大阪の英傑The spring summerのツーマンライブです。私はどちらも大層好きなので、とても幸せな空間でした。特にスプリングサマーは8年ぶりくらいの福岡でありまして、それまでずっと音源を聴いて待っていた私には発狂もののイベントです。

ライブはとても最高でした。イリコもスプリングサマーも、どちらも最高でした。今まで最高と思った日の中でも上位に食い込むほど最高でした。埋め尽くす情念とディストーション。現代の流行りなんて1ミリも追わない姿勢。先輩方がきちんと強くて、私はとても嬉しいです。とても最高でしたね、マジで。

 

私が初めてスプリングサマーを見たのは10年前くらいです。黒崎のマーカスというハコに、同じく大阪の尖兵「ゆれる」というバンドと一緒にライブをしていて、私の度肝は吹き飛ばされました。あの空間の振動を、私は未だに覚えていますね。あの日は本当に衝撃でした。

確かゆれるのリリースの一環でした。当時は今ほどの知名度はなかったので、お客さんもまばらでした。言い方はアレなんですが、たぶん両バンドにとって、それほど特別な日ではなかったと思います(もちろん、だから両バンドが手を抜いていたり、その日を何も思っていなかった、というわけではなく)。ツアーリリースの一日、北九州編、それくらいの認識だったと思います。

それでも私は、その日が忘れられないのです。あの振動、あの衝撃を、私は忘れられないまままだバンドをやっているのです。そしてひょっとしたら、いつかの日の誰かに、我々もそういう衝撃を与えているのかもしれません。そう考えると、やはりライブの手は抜けないなと改めて思いました。もちろん、最初から抜く気などないのですが。

ライブ後、「海鳴」の魚介豚骨ラーメンを啜りながら、そんなことを考えていました。別れ際にイリコのボーカル鶴さんに「マジで負けねぇからな」と言われたのが、私はとても嬉しかった。バンド、頑張ります。私かて負けるつもりはないのです。

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