ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

嵐の夜に

2023/8/9

台風の迫る夜、ノンフィクションは地下に籠り、ドラムのレコーディングをしておりました。

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サポートドラマーコージ君のスティックが乱舞し、嵐のように4曲を録り終えました。流石です。この子はドラムがとても上手。いや本当に、上手。もともとノンフィクションみたいなバンドのドラムが得意なタイプではないのに、サポートをお願いするときっちり仕上げて、凄まじいものを叩き上げてくれます。ありがたや、ありがたや。

 

ノンフィクション、少し前はコロナ禍もあって打ち込みのドラムを使っていました。しかしやはり、人のドラムを録音するのは良いですね。何が良いって、当たり前ですが人が叩いているという事です。「機械に出せない微妙なニュアンス」とかももちろんですし、ドラマーがコージ君というだけで凄まじいのですが、言ってしまえばもう「人が叩いている」というそれだけでも価値は生まれるのです。間違いないです。

例えば絵だって物語だって、AI生成と言われただけで少し作品の肌触り、体温みたいなものが違ってきます。これは我々が人間である以上、永遠に感じるものだと思います。なんだかんだ人は結果だけを求めていません。過程の如何でいくらでも、結果の印象は変わるのです。そこには結果には出せないテキスト、想像力が介入し、結果的に結果も変化するのです。AIは便利ですし凄いでしょうが、そういう点で最終的には勝ち目はないと思っています。

コージ君だけでなく、色んな人の力を借りて録音を進めています。ドラムが終わり、これから他の楽器、編集と作業が続きます。艱難辛苦、臥薪嘗胆、細い糸を編み込むように様々なテキストを織り込んで、また次の作品を作り上げていきます。ご期待ください。