ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

ワタシミートロボ

2023/9/8

普段、例えば朝に起きて仕事をして、帰ってきてバンドの業務をして、という日々を送っていると、ライブの当日の方が逆にゆっくりできる、という珍現象が起きたりします。

特に今日は福岡天神でのライブ、入り時間は17時過ぎということもあり、福岡住みの私は実質半休のようにダラダラと過ごしていました。そりゃあもちろん、この時間にもバンドの業務はできるのですが、「ライブの本番に気合を入れるため」という名目があれば多少のダラは通るのです。そう思ってダラしていました。

 

まぁしかしゆっくり遊べるわけでもなく、過剰に眠ったり、ギターの弦を換えて少し練習したりしていました。ライブの日にきっちり遊べる人間っているのでしょうか。映画見たり、ゲームしたりできるのでしょうか、私には無理です。卑小な私にそれを楽しめる胆力はありません。

時間が来たら出立、9月昼下がりの空は熱はありますが暑くはなく、風も随分と透き通るようになりました。蝉も鳴き止んで妙に静かな空の中、木々の揺れる音がざわめいていました。秋になろうとしています。

 

そんなわけでノンフィクション、本日は四次元にてライブでした。

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フロム大阪、ロボトミートロボとのツーマンライブでありました。結構、ツーマンとかスリーマンってのは因縁のある相手とやったり、仲良し組で固めたりもしますが、ロボトミートロボとは本日が初対面でした。しかしお噂はかねがね聞いていたので、良い機会に恵まれました。ありがたい事です。

我々はリハをして、すぐに本番待機です。本日は17時頃に会場入り、18時からリハをして、19時半に本番という、絶対にノンフィクションに夕食を食わせないスケジュールが組まれていたので、私はコンビニで買ったコーヒーと共にゼリーを胃に流し込み、実質コーヒーゼリーだと笑っていました。泣いていたのかもしれません。

そしてすぐに本番。我々はツーマンの先攻、つまり1番手であります。考えてみれば1番手ってのは随分と久しぶりで、心の持ちようが少し難しかったです。昔は大体1番手だったというのに、偉くなったもんだ。

しかし本番が始まればなんのその。ツーマンの長尺もあって全9曲、叩きつけるように打ち鳴らしました。絞り出すように叫びました。新曲多めのセットリストでしたが、楽しんで頂けたなら幸いです。

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昔の曲、みんなが知ってる曲の方が盛り上がるのは間違いないんですが、やはり定期的に今を更新していかねばロックバンドではありません。音源なんかは時代を越えるものですが、ライブってのは今、ただの今でしかないのでね。一番新しい、最先端の我々が演奏をするものであるので、なるべく今の我々に近い楽曲をするべきだと思っています。

もちろん昔の曲もやりますが、それでもきちんと今の我々を見せていかねばならんと思っています。盛り上がる昔の曲をやるだけの、思い出再生装置みたいなバンドにはなりたくねぇのです。

今を更新し続けます。それで駄目なら今の私が駄目だということなので、そうなったらしょうがない。昔の私に縋ることなどせず、きっぱりと死にます。宜しくお願いします。

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ライブを終え、ロボトミートロボのライブを見ていました。リフが好きな私はリフが鳴るたびに歓喜していて、鼓膜を揺らす演奏の大体全部が上手くてとても良かったです。ある意味では嫌になります。あんな伸びやかな声を私も出したい。そして手元の機器でウィンウィン飛ばしてみたい。

とても素敵でした、ロボトミートロボ。また一緒にやりたいもんです。妖しくも怪しい、妖艶さが素敵ですね。私はロックバンドには、ある程度の妖しさが不可欠だと思っています。正体不明感と言いますか、底知れない何かみたいなモノが私は好きなんです。遥かに高い山よりも底知れぬ深海。知れば知るほどわからなくような、そんなものが好きなんです。

私もかくありたいもんですが、もう4年ほどブログを書き続けている私に、不明な正体など残っているのでしょうか。毎日見てくれている熱心な方なら、私が日々、いかに作業をサボって寝床に転がっているかもバレています。とても不安です。

 

公演が終わり、打ち上げにて店長と話したり、ロボの皆さんと話したりして、とても和やかな時間を過ごしました。私の友人らと意外な繋がりがあったりして、驚いたりもしていました。あと当然のように深居優治も知っていました。

良い縁を頂きました。今日この日の縁が、いつかの縁に繋がるかもしれませんし、ひょっとしたら繋がらないかもしれません。もちろん私は繋げる気満々で、繋がらなかったらかなりショックなのですが、縁ってのはやはりわからないものですからね。これからもどうか宜しくお願いします、と祈りつつ、根城へと帰投していました。

ありがとうございました。