ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

我々の詰み

2023/12/25

クリスマスですね。私は普通に、実家で家族とカレーを喰らっていました。サンタさんは来ませんでしたし、私がサンタさんになることもありませんでした。メリークリスマス。

別にね、真にマジで、本当に心の底から寂しくなんてないのですよ。家族も友人もいますし、楽しいことは無限にあります。しかしクリスマスにひとりで「寂しくない」と発言する事自体が、本当は寂しい事の裏返し、とか取られかねません。「真に寂しくない人は、『寂しくない』とすら言わない」みたいな理論、まぁ間違ってはいないと思います。

しかしこの時期、インターネットの向こうではクリスマスが跋扈していて、旧ツイッターを見ればどこもかしこもサンタクロースの笑い話で沸き立ち、キャラクター達は衣装を着て笑っています。こうなるとクリスマスは意識だけでなく無意識にまで刷り込まれ、そうなればこの話題に触れない事がもはや不自然となり、「クリスマスにあえて触れないという事は、寂しい事の裏返し」という理論も成立しそうです。もはや我々は完全に包囲されています。カップルとネオンに囲まれ、空は遊撃のようにサンタが飛び交い、四面楚歌ならぬ四面クリスマス歌、ジングルベルは死の宣告、カップルでなければ投降すら許されません、詰みです。

そんな事を考えていた日でした。クリスマス、私には何の関係もありません。「上級生が今日から修学旅行です」と聞いているような感覚です。あぁそう、楽しんできて下さいな、という具合で、マジで本当に何の感情もないのですが、私の好きな方々が幸せであるならば私も幸せですよ。メリークリスマス。