ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

シームレスジブン

2024/1/26

仕事終わり、部屋に戻り、コタツに両足を突っ込んで凍れる足を解凍しながら、新しい曲のアイデアを考えていました。ただ曲を作ればいいどけなら無限に作れる自信はあるのですが、次のアルバムにピッタリとはまる、パズルのピースみたいなモノ、そういうのは中々難しいもんです。

どうしようもなく、過去に録ったボイスメモや映像など、我がクロニクルを眺めていると、思わぬところからアイデアを発見、とりあえずコンロを起こして火を入れてみる事にしました。喰えるかどうかはわからんですが、まぁ価値はありそうです。

しかしまぁ、見返してみたら随分と沢山作ったもんです。作品だけでなく、作品未満みたいなモノを合わせれば凄まじい数の記録があります。日々指板を這いずり、弦を叩きつけてきたその情動は、確かに携帯に刻み込まれていました。

過去の私も、今の私も、シームレスに繋がっている存在です。1秒たりとも断絶した事はありません。これがいずれ未来の私となります。もちろんそこまでも滑らかに連続しています。そんな日々の中で堆積した思いや偶々見つかったメロディが、曲となり私に対して垂直な楔になります。忘れる事はできても消す事はできません。それが嬉しい事でもあり、時折とても怖い事にも思えてきます。

過去に出したアイデアを今に蘇えらせる。当時も今も私は私ですが、在り方は変わっています。音や言葉がどんな意味を持つのか、楽しみでもあり、少しだけ怖い事にも思えました。

 

とりあえずドラムだけ作り終えたら、キューブリックに行っていました。

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昔に比べ、すっかりライブハウスに足を運ぶ頻度が減ってしまった私ですが、やはり生の音は良いモノです。その人が、そのバンドが出す振動が情景となり、生身の身体を震わせます。それだけに昨今の、同期打ち込みを隙間なく詰め込む風潮はどうなんでしょうかね。ウーロン茶を食道に流しながら、少しだけ首を傾げていました。