ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

業務スーパーマン

2024/1/30

夕暮れの街並み、兵糧を整えるために、量販店へ行っていました。近年世を席巻し始めた、いわゆる業務量販店です。言ってしまえばギョースーです。ギョースー。安くて良いですね。

納豆、卵、牛乳なんかの必需品を、次々とカゴに入れていきます。卵が最近また安くなってきたのはありがたいですが、農家は大丈夫なのでしょうか。私が心配してもしゃあないのですが、たぶんこの値段の上下でいくつかの不幸は起こっていると思うので、胸が少しだけ疼きます。

必需品から嗜好品、気が向けば追加で1品、今まで買った事のないようなモノを買ったりします。食材だったり調味料だったり、食べた事のない菓子であったり、何でもいいので触れた事のないモノです。そういう事で少しずつ、ほんの少しですが世界を広げられる気がします。教養、なんて肩肘張れるもんじゃありませんが、まぁ単純に楽しいのです。今回買ったのは冷凍のチュロスでした。私の嗜好に引っかかるとよいですなぁ。楽しみです。

 

みなさんご存知の通り、生きるためには食わねばなりません。買った卵も牛乳も、いずれは私の血肉へと変換されます。無くなったらまた買いにきます。そう考えると、私はあと何度スーパーに来るのでしょうか。

スーパーで買い物をし、袋を下げて町を行き、暗い部屋の冷蔵庫にガサゴソとしまう。今までも無限に繰り返してきたシチュエーションです。別に、生きていく上で必要な事なので、恥ずべき事でも寂しい事でもありません。言ってしまえば入浴や洗濯みたいなもんです。マジで全く負のイメージはないのですが、それでも日々の繰り返し、ただ日々が繰り返されていく事は、強く印象づけられていきます。

だからこそ、少しずつ買った事のないモノを買って、僅かながらでも変化をしようと、微力ながら抵抗をしています。彩り、というほど鮮やかなもんではないですが、そうやってほんの少しずつ楽しんで行くことが、生きていくコツみたいなもんじゃないでしょうか。