ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

6月2日 メカニズムにズーム

起きる。朝は、6:40である。

例によって睡眠時間は5時間ほど。眠いが、寝起きは悪くない。普段の私の寝起きの辛さは、ひょっとしたら、大体は心因なのではないか、とも思う。5月のヤマが終わり、少し休んだので、精神は少し軽量化された。

さて、まずは水を飲み、バナナを食らう。あくびをしながら、出勤までの制限時間を浪費する。家を出るまでの30分とかに、何かできる人間って、すげぇよなぁと思う。私には無理だ。

 

時間である。着替えて、荷物を背負い、自宅を出る。昨日、車にて直帰したゆえ、自転車はまだ天神にある。歩いて、駅に向かう。

日曜の通勤は、とても静かで良い。朝の7時ともなると、車も人も少ない。単純に、普段より音が少ないのと、朝、日常的に空気に混じる、灰みたいな感情がとても少なくて、それだけで街が綺麗に見える。

なごやかに、通勤。電車でも人が少ないし、なにより座れる。それだけで、いくらか心地よくなる。

 

バイト先に着く。着替えて、出勤。

心地よいのはこれまでである。日曜の朝番、ここからは戦場だ。客人による無慈悲な攻撃により、店員の感情が血しぶきを上げる。フラストレーションは硝煙のように店を満たし、洗い場には死体が重なる。「今日は食洗機が壊れてるから手洗いでヨロシク」。あぁ、この部隊は一回、壊滅した方がいいかもしれない。

熾烈なる攻防を終え、何とか私は生還した。あぁ、疲れた。あー終わった。ジュース飲んで帰ろ、ウェーイ。

店を出る。空模様はあまり良くないが、携帯を見ると雨は降らないらしい。三日間拘束されていた自転車を解放して、ペダルを漕ぎだす。

帰り道、少しだけ遠回りをして、ボードゲームショップへと行く。中古も扱っているショップではあるが、欲しいものはなかった。残念。ひとつだけ、目当てのモノを買って、店を出る。

 

違うんだ、話を聞いてくれ。確かに私は、お金がないお金がないと、みんなに言っている。しかしちょくちょく、ボードゲームは買っている。これには訳があるんだ。

私の買うボードゲームは、この先の私の人生において、いずれ必ず購入するであろうモノなんだ。そしてボードゲームってものは、滅多に値が下がる事はない。高くなる事はあるがね。なので、今買おうが、5年後に買おうが、結果、お金の総量は変わらないんじゃないかと思うんだ。むしろそれなら、今買った方が、5年間遊べてお得ってワケさ。それに私の購入で、儲かる店がある。儲かる作家がいる。いわばこれは投資にもなっているんだ。みんなハッピー、違うかい?

 

と、そういう言い訳を、洋画吹き替え調で自分に言い聞かせながら、また自転車を漕ぐ。段差のたびに、ブツが入ったバッグが、揺れる。

さて、帰宅。疲れたが、さぁて、本日も仕事だバカヤロウ。やる事は沢山あるぞ。

よし、やろう。ベッドに飛び込み、さて携帯をいじる。ネットの海を、漂う。

 

待ってくれ、違うんだ。仕事をしろって?やる事はあるだろうって?確かにそうさ、嫌になるほどある。だけどね、僕は最近気がついてしまったんだ。自分の生態についてね。僕はそう、どうやら「日常から仕事モードへの切り替わりに、約1時間を要する」らしいんだ。不思議なもんだぜ?だいたい1時間くらいで「やるか」って心が言うんだ。だからこれも、サボっているように見えて、準備を整えているってこと。「怠けるな、すぐやれ」とか「もっとがんばれ」とか言う人がいるかもしれないけど、それはちょっと、的外れだね。別に僕は言い訳をしている訳じゃなく、自らの習性についての話をしているんだ。無理矢理やっても、ロクに仕事はできず、結果はひどいもんだぜ?おまけに精神にも悪いときたもんだ。のちに改善するとしても、まずはこの習性を、自分で強く認識するところから始めなきゃいけないのさ。わかるかい?

 

と、何故か書いてるうちにライ麦調になってしまった言い訳を自分に言い聞かせながら、準備をする。そして、ホントに1時間くらいしたら、スッと仕事をしだすのである。いいね。

まずはこのメカニズムを、精神の移調のログを、上手いこと辿っていこう。いずれはもっと仕事をするために、である。

パソコンをタイプして「ヒズミ会報」の準備を進める。もうそろそろ締め切りである。急がねばならぬ。

 

時間になったので、夕方、実家に赴き、飯を頂く。終わりに団欒をして、パンをくすねて、また事務所に戻る。

事務所でも、またダラける。そして50分くらいしたら、ブログを書き始める。いやホント、1時間くらいで、スッとやる気になる。このメカニズムに気づけたのは、でかい。

ただ、流石にやっぱ1時間は長いな、これを縮める、研究をしていかねばならん。

ブログを書き終えたら、この後は映像の作業に入る。明日は、仕事が沢山、できそうな気がする。やる、ぞ。