ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

7月27日 プロフェッショナルなる行動

朝6:50に、目覚める。

通年通り「忙しい」「体調が良くない」などの理由で筋トレを断念した私は、また例年通りの目覚めを経た。生活が不規則と、やる事の多さ。これできちんとルーチン組める人間は、正味バケモノだと思う。


起き抜けて、水を飲み、バナナを喰らう。毎日続けていると、ブログを書く段階で「あれ?今日バナナ喰らったっけ?」てなる。未だに曖昧である。


さて、今日もバイトだ。嫌だなぁ、その一言に尽きる。マジで、もう、過言ではなく、その一言に、尽きてしまうんだよな。


昨今の体力事情を心配し、やはり電車で行く事にする。着替えて、外に出る。太陽が眩しい。練度の違う夏の朝が、私に迫る。しかしまぁ、まだまだ序の口だろう。まだまだ、燃えるだろう、こいつら。

 


土曜の電車は人が少ない。快適に、バイト先まで、辿り着く。


着替えて、タイムカードを切る。土曜日の朝とかいう、公式で日本が休まる期間。やはりそれなりの忙しさはある。しかしそれも土曜日、予測された忙しさである。私含めベテラン3人揃った現場は、荒ぶる流れに喰らいつく。合間に雑談をする余裕すらある。

これが経験の差だよ、土曜よ、出直すがいい。


とはいえ、楽勝ではない。こちらも摩耗しながら、30分押しでバイトを終える。普段、そこまで忙しくない日に1時間とか押すのを見ると、流石の、ベテランの風格である。日本よ、これがプロフェッショナルだ。

 


着替えて、退店。金はないが、昼飯をどうするか。思考回路はラーメン、マック、コンビニの流れで、順当にQOLを落とし、ついには帰ってパスタという結論に辿り着いた。


電車で帰る。着いたら、川沿いを歩いて帰る。蝉がやかましい。しかし「蝉時雨」って言葉を考えた奴は天才だと思う。雨、それも時雨ときたか、美しい。

刺す太陽で膨張する空気。空間に殺気が含まれてきた。稼働する汗腺。私は何の妥協か、コンビニでパンだけ買って齧りながら、足を早める。

 


事務所に着く。もう限界である。封じられしクーラーを、使う時がきた。昨年の酷暑で死にかけたので、今年は取り付けてもらったのである。


ワクワクで起動させ、部屋には入らずしばらく放置。着替えを済ませコーヒーを淹れ、パスタをレンジで茹で始めたら、扉を開け、いざ、クーラーの中に入る。

「あっ」って、言ってしまった。

なんだこれ、涼しい、涼しいじゃないか。涼しいだけじゃない。もうなんか、空気の色が違うもん。さっきまであった、合戦前の武士の楽屋みたいな、染み込むよう殺気が、ないもん。

なんだこれ、ずるじゃん。

 


寝そべって、のほほんと、過ごす。納豆のパスタを食べ、もう一杯コーヒーも淹れ、YouTubeフジロック中継でアジカンを見る。

なんだこれは、これでいいのか。快適さがすぎるぞ、バグってるんじゃないよね?うわー、ずる。


アジカン観ながら、昨日のブログを書く。仕方ない事だけれど、新しい曲と古い曲の、観客のテンションの差がエグい。たぶん私も、その場にいたらそうなっていただろうが。


アジカンは「ワールドワールドワールド」までは、崇拝していた。今でも別に嫌いではないが、やはりコレジャナイ感は、ある。何だろう、最近の私の論で言うのならば、「世界が味方になった」のだろうな。


まぁ、人なんて、バンドなんて、変わって当然なのだけれど。変わってないなら変わってないで「いつまで同じことやってるの?」って飽きられるし。贅沢だなリスナーさんよ。


別に、音楽なんぞ嗜好品ですから。五感と思考を以って自らの感情を躍らせるためのものですから。昔の自分なんざ無理に肯定も否定もしなくていいし、今聞いて、いいと思うのを聞けばいいのですよ。

 

アジカンが終わっても、まだブログを書いていた。YouTubeに時折、外国人アーティストに向けたインタビューが、全面英語で流れる。字幕もないなら、ここは何処の国なんだ。誰に向けての放送なんだ、これは。


書き終えて、投稿。しばらくは、ダラる。やはり体調は、あまり良くないというのは、言い訳に使えるだろうか。メモしておこう。

 


さて、外も暮れてきた頃、精神を起こす。

さて台本を、書かねば、ならない。もうそろそろ、マジで、仕上げねば、ならない。マジで。


しかし、私は2分キーボードを打って、10分部屋を転がってを繰り返している。想定している流れに、状況が流れない。繋がらなければ破綻するし、無理に繋いでも破綻する。あと少しなのに、ここさえ埋まれば、ほぼ完成なのに。

 


2〜3時間転がり続けて、完成せず投了。硬い、最後、ここが、硬い。作業はこれだけではないのにな、くそ。色々と、焦る。


時間はもう夜。本日は深夜に、というか明日の早朝に小倉で撮影があるので、終電くらいで小倉に行かなければならない。

ギリギリまで作業をしていたせいで、色々とギリギリになり、最終的にはギリギリで荷物をまとめて、ギリギリの電車に乗り込み、ギリギリでバスに間に合った。なんかもう、ギリギリである。


この時点で0時近く。撮影は朝までなので寝ようと思ったが、ある程度走ってしまったせいか、目は冴える。


眠れないまま、小倉へ着く。待ち合わせをしているFUSEへ向かい、ソウイチロウくんと合流する。合流するも、カメラマンであるユリノ君が到着するまでまだ時間はある。シャワーを浴びさせてもらった後、楽屋で少し、眠る。


結局眠れず蚊と死闘を繰り広げていると、イケメンが姿を表した。敏腕カメラマン、ユリノ君である。今日の流れを話したり、近況を話したりして、笑い合う。


撮りたいのは明け方である。ただこの時期は夜明けから明朝が早いので、早めに集まって機を伺う戦法をとる。コンビニで物資を供給し、作戦を共有したのち、楽屋にて敵を待つ。敵ってなんだ。

 


しかし、外は中々明るくならぬ。何度か斥候たる私が外を見に行くも、全くの夜。なのでFUSE内での撮影を、先に済ませてみる。色々と話し合いながら、撮ってもらう。


結局は5時くらい、空が少し明るくなってきたので、待機場所を外に移す。リアルタイムで明るくなっていく空は、とても叙情的であり、良い。夏の早朝、それだけで、良い。


して、ついにその時が来た。空が私好みに染まっている。

いいタイミングで、何枚か撮影。微調整して、また撮影、数度繰り返し、歩いてまた撮影。繰り返して、1時間ほどで、撮影を終える。

 


終わったら、パソコンにて、イメージの打ち合わせと共有をする。色調や、彩度など、私の脳内映像にチューニングしてもらう。しかし、ガチで写真をやってる人は、やはり違う。問題に対して、色んな間合いから、様々な闘法を繰り出すことができる。強い。


格好良く仕上がり、ついでにふざけて撮った写真も笑えるように仕上がり、本日の作業を終える。片付けて、FUSEを後にする。

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これはふざけた写真である。

 

後の微調整をお願いして、ユリノ君とは別れる。早朝から、ありがとうユリノ君。いい作品にするぜ。せねば。

 


疲れたソウイチロウ君の運転の元、ソウイチロウ君宅に到着、この時点で7時半であった。ソウイチロウ君は本日も仕事であるという。すまない。しかし、いい写真は、撮れたぜ。


一応、ソウイチロウ君と同じ時間にアラームを合わせて、寝床に入る。朝の太陽を無視するように、眠る。