ヒズミ回想

とあるバンドマンの、変哲も平坦もない日常。

10月3日 躁気談

朝は11時に起床。

昨日は、4時近くまで作業をして、気合いでアルバムのジャケット製作を終わらせた。これはもう本当に、気合いとしか言いようがない。

そして、今、非常に、眠い。だが達成感はある。それでよし。それで、良いのだ。達成感どころか疲労感と後悔しか残らない仕事もある。これで、良いのだ。

水を飲み、バナナを食べる。

本日は、福岡アーリービリーバーズにて、ライブである。MESSAGE FROM POSTMANというバンドのレコ発である。

「ROUGA FU FU KEN 〜消えろ、ぶっ飛ばされないうちにな〜」という、バチクソにイカしたタイトルのイベントである。本当、バチクソに。

ソウイチロウ君らは北九州より、私は現着である。入り時間は早くないので、もう少しゆっくりと、できる。

昨夜の作業終わりはもう発狂していたため、その反動か、ゆるりゆるりと、する。

さて、もうそろそろ出る時間か、と思ったところで、ジャケット製作は終わったが、入稿が終わっていない事を思い出す。しまった。急ぎパソコンを立ち上げ、入稿をする。そこから準備をして、ギリギリで家を出る。もう、私はいつも、こうだ。

 

駅から電車で、街へ着く。

まず楽器屋で、最近不調が多いケーブルを買い直す。最近はなんか、買い直せど直せど、壊れる。扱いが良くないのだろうが、それを直す暇もなし。本当はケーブル、自分で作った方が安いのだけれど、その暇も、なし。

 

ピックも買ったら、そのままアーリービリーバーズへと向かう。直前で、見慣れた車を見つける。なんというタイミングよ、合流して、一緒に動く。

 

挨拶と搬入を済ませたら、リハーサル。終わったら。私は所用のため外へ出る。もう10月なのに、街はまた暑い。残暑が、しつこい。

まずは、ユニクロへ行く。衣装のパーカーを紛失してしまったので、物色する。もう秋冬になるせいか、厚手気味のパーカーしかない。当たり前だが、厚手のものは、暑いので、ライブ中着るのには致命的に向いていない。一縷の望みをかけてファッションセンターSHIMAMURAに行くもなく、仕方なく、厚手のものを買う。余計な出費に、胸が傷む。

 

その後は、郵便局。ATMを使って、アルバムの入金をする。残高を7万弱減らしたら、また少し、胸が傷む。

いや、もちろん、CDを売れば帰ってくるお金ですよ。こういうお金を払う事に、気を病んではいられない。

しかしね、やはり我々貧乏性。通帳の数字が減少するだけで、一憂してしまうのである。悲しく思ってしまうのが、悲しい。

頑張って、売らねば。

 

アーリーに戻り、ライブが始まる。

前回のライブから1ヶ月も空いていないが、ライブは、ずいぶん久しぶりな気がする。

考えてみたら、8月くらいからずっと、レコーディングに向けた練習をしていた。今回は、レコーディングが終わって初めてのライブである。そういう事だろうと思う。

こういう日は、外してしまうかもしれない。気を入れねばならぬ。

 

バンドは進む。気持ちのいいギターロックが並ぶ日である。大阪、Blow the instabilityが終わったら、我々の出番である。気を、入れていく。

 

準備をして、ライブが始まる。

前口上を挟んで、ジャギリと、ディストーションを鳴らす。歌って、鳴らす。鳴らして、歌う。時折喋って、また鳴らす。今日は、純粋にいい歌を歌うボーカルが多い。純粋ないい歌を歌えない私は、その分、あらゆる感情を込めて、ディストーションを鳴らす。

 

最終的には、卸したてのパーカーを手に持って振り回しながら、そして演奏は終わる。

ありがとう、ございました。とても楽しかったです。

 

その後、対バンを見て、本日のイベントは終わる。終わったらフライヤー「ヒズミ会報」を配る。手に取ってくれた人が、けっこう「楽しかったです」と言ってくれて、とても嬉しい。よければまた、見に来てください。

 

その後、公演は終わり、打ち上げ。ドリンクを片手に、色んな人と話す。大阪Blow the instabilityのトキオ君が、エライ事我々を褒めてくれる。嬉しいが、少し照れくさい。

「辞めないで下さい」とも言われた。多分私は、自分でも辞めないとは思うが、「辞めねぇよ」とは、はっきり言えなかった。また感情が、巡る。

色んな理由があるが、年々「辞めた方がいい理由」の数が増えていくのである。もちろん、まだ奴等は有象無象であるので、私の意地一つで蹴散らせるものである。しかし、本当に年々、奴等は加速度をつけて増殖していくのである。

あの猛攻に耐えるため、もっと成功を重ねなければならない。それが、できるか。

せねば、ならんのだが。

 

その後、しばらくして、打ち上げは終わる。

機材を搬出し、別れの挨拶をしたのち、車を出す。

改めまして、ありがとうお客様、ありがとう共演の皆様、ありがとうMESSAGE FROM POSTMAN。ありがとうトキオくん。

お陰様でまだ、生きられそうです。

 

明日も熊本でライブのため、北九州には戻らず。その後は福岡、私の事務所に、みんなで行く。スーパーで買い出しをして、部屋に入る。

寝りゃあいいのに、またどうでもいい話をしながら、少しだけ夜を更かす。なんならボードゲームもしたかったが、流石に時間はなかった。

明日もライブなので、いい加減に、眠る。